Novel2

□何故。
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「シーズちゃん」

昼休みに入ってすぐ。
先に静雄と臨也の在籍するクラスの授業が終わり、昼食を食べる屋上へ来ていた。
いつもの場所に座れば、臨也も慣れたように静雄の隣に腰を下ろす。

「お腹空いたね」

「ああ」

端的な会話をしながら、残りの2人が来るのを待った。
静雄の小学校来の友人である新羅と、――臨也の慕う、門田の2人を。



数ヶ月前、静雄はふと臨也が門田を見つめてばかりいるのに気がついた。その頬は僅かに赤く、静雄に向けられたことの無い表情をしていて。
その表情の意味など、色恋沙汰に疎い静雄ですらも察するのは容易く。
男同士か、とは思ったものの、恋愛など人それぞれだ。誰が誰の価値観を馬鹿にするのもおかしいし、どうにも出来ないことを嘲笑われても傷つくだけだと、それは自分が一番よく分かっている。
…臨也が傷つくほどナイーブだったかは置いておいて。
何にしろ、自分が如何こう関係することでもないし、と静雄は気が付かないふりをした。




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