Novel2

□※Happy birthday my lover!
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「そう言えば、俺の方がシズちゃんより年上なんだよね」

静雄の家に来ている臨也は、唐突に呟く。
ほんの少し、な。そう返せば、臨也はクスクスと笑った。

1月27日。明日は、静雄の誕生日。
臨也と静雄が、ようやく同い年になる日だ。
とは言っても、生まれた年度は同じなため、大した変化も無いのだけれど。


「プレゼント、何が欲しい?
俺に死んで欲しいとか、そういう無茶なのは無しね」

わくわくしながら、臨也はそう尋ねる。
誕生日というのは、1年に1度しかないのだ。それを逃せば、また365日後になってしまう。

静雄は、考えるように小さく俯き、沈黙。
嫌がらせ紛いに、なになに、と小さな子供のように問いかける臨也に眉をしかめながら、静雄は口を開いた。

「明日までに考えておく。
どうせ、泊まるんだろ今日」

「泊まるけどさ…
明日って、当日だろ。当日中に用意できるものにしてよ」

口を尖らせて言った臨也に、分かったよ、と鬱陶しそうに頷いた静雄は、煙草を吹かし始めた。


あまり、乗り気じゃ無いのだろう。
臨也はそう思いながら、静雄の態度を思い返す。
別に迷惑を掛けたいわけではない。静雄が生まれた日を、純粋に祝いたいだけ。
確かに、今まで散々爆弾を投下して怒らせたのは自分なのだから、警戒されても仕方がないのは分かっているけれど。

「ケーキくらいは…作っておこうかな」

甘いものが好き、なんていう可愛い彼のために、ケーキくらいは無断で作っても文句は言われないだろう。
そう思い、臨也はケーキの材料を買いに行くことにした。



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