*※涙花心中

□5
1ページ/4ページ


「雲雀屋さん、なんだか久しくお顔を見ていなかった気がするよ、」

「そんなことないさ。たった4日だろう?甘楽は我侭だねぇ、そんなに俺の魔羅が恋しかったのかい」

「魔羅だけじゃないよ、雲雀屋さんが恋しかったの。なんて意地悪な人」

愛らしく頬を膨らませてその柔らかな腕に擦り寄れば、見慣れた彼の顔は嬉しそうに緩んだ。
勿論、甘楽本人にしてみれば、4日しか開けずにまたこんなところに来るなんて、金も時間もあるんだとしか思えない。まぁ彼なら、至極酷い目に遭うこともないから安心は出来るのだけれど。

「甘楽、おいで」

柔らかで、それでいて肉欲を孕んだ笑みが甘楽を呼ぶ。
一瞬、苦しくなった胸。それを隠して、甘楽は物欲しそうな表情を作り上げて雲雀屋の膝に跨った。そうして自ら、着物をするりと肩から落とす。顕になった赤い蕾に、ごくりと唾を飲み込んだ雲雀屋は舌を這わせた。

「ぁ、ン…」

思わずびくりと腰を跳ねさせれば、雲雀屋は着物の隙間から手を忍び込ませ、潤滑油の塗りこまれた後ろの孔へ指を這わせた。

「んゃ…雲雀屋さん…っ、あァ、ぅうン…」

「もっともっと気持ちよくおなり、甘楽。そして綺麗な花を見せておくれ」

そうして割り込んできた指の感触に、臨也は甘い嬌声をあげた。

愛しい、愛しい人に抱かれた次の日でも、否が応にも他の誰かに抱かれなければいけない。この雲雀屋のような財力や金が静雄にあれば良かったのだけれど、生憎世界はそんなに都合よく出来てはいないのだ。
だから少しでも早くここから出るために、好いてもいない人に抱かれる。それはどの遊女も同じ。

甘楽を解した指が引き抜かれる。
期待したような目で彼を見れば、望み通りくれてやろう、と低い声が耳元で囁かれると共に、赤黒く腫れ上がった男根が甘楽を一気に貫いた。

「っぁあ!そんなっ、一息にィ…っ」

「痛いのも嫌いじゃないだろう?ほら、甘楽の男根は萎えちゃいないよ」

上擦った雲雀屋の声。ああ、これがシズちゃんだったらもっともっと幸せなのに。心から満たされるのに。
…例え、この気持ちが一方的でも。

雲雀屋は甘楽を揺すりながら、ぴんと立ち上がる甘楽の魔羅を根元から強く擦りあげた。
擦り切れんばかりの嬌声をあげながら、甘楽は瞳を閉ざす。瞼の裏、昨日静雄と繋がった記憶を重ねながら。

.
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ