*Eternal Love

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静雄は、ぐったりしながら薄暗くなった校舎を出た。
一身上高校生は何度もやっているのだが、まさか小テストで酷い点数を取って補習を受けるとは。
自分が如何に勉強が苦手かを思い知らされながら、静雄は家路を急いだ。

そんな時、ふと臨也を思い出す。
お互いが抱く好意を知った今も、変わらない関係が続いている。
それに対して臨也がどう感じているかは分からないが…。
もっと、恋人みたくなりたい。なれなくても、もっと近い存在になりたい。
でも、吸血鬼という壁が静雄を邪魔する。

好き。
でも、触れるのが怖い。
今まで臨也に食欲を抱いたことがない…そう言ったら、嘘になるのだから。
一度吸ってしまえば死ぬまで吸い尽くしてしまうことは目に見えている。
以前に、臨也が吸血鬼になるなんて、考えたくない。
…正直、辛い。

ただひたすら、答えの出ない自問を繰り返し、静雄は溜め息を吐いた。



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