Novel1

□※MELT!
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漸く、事の状況が呑めた。
出来るなら、最後まで呑みたくなかったのに。

「ねぇ、やだ!」

悲劇的な声を上げた臨也。
静雄はニヤリと笑うと、弄っていた臨也の乳首を口内に含んだ。
ざらついた舌の濡れた感触。
逃げたいにも、前に動けば静雄がいるし、後ろにも便器の背がある。

「ひ…あぁ、あ…」

口内で転がされ、あられもない声が零れた。
もう片方を再び指で弄られ、乳首がぴりぴりとしてくる。

「待って…シズちゃん、はぁっ…嫌だぁ…」

「臨也が漏らしたら止めてやる」

「そ、な…意味な…っゃん」

どうしようもない状況に、頭が回転を拒む。
段々と増す尿意がこんなに鬱陶しい日が来るとは思わなかった。


静雄の手が臨也のベルトに掛かり、驚きと羞恥にその手を退かそうとする。
しかし、静雄は臨也を簡単に抱え上げ、身体を反転させると共に、下着まで下ろされてしまった。
同時に、トイレの蓋も開けられ、水洗トイレの独特の形が目に映った。

頭まで血液が一気に回り、顔が真っ赤になる。

「シズちゃん!?っあ…」

静雄の手が臨也のペニスを緩やかに扱き出す。
一気に増した尿意に身体を震わせながら、ふらつく身体を支えるために便器の背に手を置く。
ひとつ救いがあるとすれば、バックなため顔が見えないということくらいだ。

だが、静雄の愛撫は容赦が無い。
根元から先端まで丹念に擦り上げられ、快楽を感じながら、臨也は酷く焦る。

「止めて、シズちゃん…ひぁ…手汚れちゃうって…んっ、ぁ…」

滲んでいく快楽に、結んでも解ける唇から涎が顎を伝う。
冷や汗がひっきりなしに背中を伝うのが解る。

「漏らせよ、臨也くん?」

なめられている、そう解ると苛つくのに、反撃が出来ない。
どうにか頭を左右に振って拒否の意を示す。
でも、漏らすのも時間の問題かもしれない。
恥ずかしすぎる。

「弱み、握っぁ…る、つもり…?」

必死で紡いだ言葉は、静雄に耳朶をあまがみされ、喘ぎへと消える。

「違う。手前が失禁するとこ見てぇんだよ」

静雄の興奮に掠れた声が耳元で低く響く。

「あ、悪趣、味…なんだ、ね…ぁうっ」

口答えで精一杯。
そうでもしなければ、恥ずかしくて死にたくなる。
さっきから、既に膀胱がぱんぱんで、堪えるのに必死なのだ。
それなのに、静雄の手は、先端から漏れる粘つく液を、ペニスに擦り付けるように強く擦る。

「まだ漏らさねぇのか?」

静雄の詰るような気だるい声。
「嫌だ」と訴える唇は、震えた声音しか発せず、威力が無いばかりか、甘く響いて静雄の下半身を擽った。



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