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□伝えた想いは
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目的地へ向けて歩いているだけだった。
けど、彼がそこにいた。
彼は、俺なんかと違って人気者だ。
彼の周りにはいつも人が集まっていた。
俺はそんな彼を遠くから見つめることしか出来なかった。
俺は男のくせに同じ男である彼が好きだ。
普通じゃ考えられないだろうが、この気持ちに偽りはない。
とはいえ、彼がこんな俺を受け入れてくれるはずなんてない。
そうやってただ諦めていた。

ある日、彼にあの子が触れるところを見てしまった。
ただ巫山戯合っているだけなのはわかる。
だけど、どうしてもそれすら許せなかった。

次の日、彼の側から彼に触れた子がいなくなった。
彼は心配そうな顔をしていた。
そんな彼を気遣う人がいた。
それが何故か許せなかった。
だから、俺は…






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