VOCALOID
□伝えた想いは
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「俺、あなたのことが好きです」
「え…?」
V1の表情はわからない。
俺は俯いたまま眈々と自白を続ける。
「俺はあなたに近付く為なら何でもしました。
あなたの側にいた可愛いあの子、いなくなったでしょ?
強気なあの子も、恥ずかしがり屋なあの子も。
あれ、みんな俺がやったんですよ」
壊れたロボットのように感情なんて見せない声と話し方だと思う。
表情だってきっといつもと変わらないだろう。
だけど、彼を好きだという気持ちだけは大きくなっていく。
「あなたがこんな俺を受け入れくれるなんて思ってません。
それでも俺はあなたが好きだから…だから、一緒に死んで下さい」
振り上げた腕。
手に握られたアイスピックは真っ直ぐ彼の心臓へと振り下ろされた。
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