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民主党:党内人脈図 統制力緩い9集団 “無所属”議員も100人超

 戦後初めて2大政党間での政権交代が実現し、日本のかじを取る政府・与党の政治家が完全に入れ替わる。特に民主党は「脱官僚」「政治主導」を実現するため政治家100人を政府に送り込むと言っており、その顔ぶれや党内人脈にも注目が集まる。【田中成之、渡辺創】

 ◇唯一の対立軸、小沢氏との距離感

 「寄り合い所帯」。保守系からリベラルまで幅広い党派が結集して生まれた歴史から、民主党批判にしばしば使われてきたのがこの言葉だ。しかし、民主党の党内グループは「出入り自由」「掛け持ち可能」な緩いつながりが特徴。自民党の派閥の統制力とは比べるべくもない。今年5月の代表選では、鳩山氏支持で動いた小沢グループと鳩山グループ以外はほとんどが自主投票を選択した。

 グループは大まかに九つに分かれる。小沢、鳩山、菅直人、野田佳彦、羽田孜の各氏を囲む5グループは「個人党」の色合いが濃い。旧社会党系、旧民社党系の2グループは民主党結党前の出身党派が母体。前原グループは政策通が多く、細野豪志、福山哲郎氏ら比較的知名度の高い中堅・若手議員が多く所属している。「リベラルの会」は文字通り、リベラルな主張で集まった政策集団だ。

 特定のグループに所属しない議員も100人以上に達するとみられる。岡田克也氏がその代表格。ただ、小沢氏の強権的な党運営の手法に批判的な岡田氏には、同様に小沢氏と距離を置く前原、野田両グループに支持者が多く、5月の代表選でもメンバーの大半が岡田氏支援に動いた。

 若手議員がどのグループに所属するかを判断する基準は「馬が合うかどうか」といった程度とも言われ、「仲良しサークル」的な雰囲気も漂う民主党内。グループ間のほぼ唯一の対立軸となっているのは、小沢氏との距離感と言えそうだ。

 ◇「小沢チルドレン」143人 「親」への忠誠度合い、不透明

 民主党の衆院議員308人のうち、半数近い143人が初当選の新人議員だ。小沢一郎幹事長が選挙担当の代表代行として候補者選びや選挙支援を一手に握ったため「小沢チルドレン」とも呼ばれる。

 小選挙区で立候補し当選した71人と、比例代表で復活当選した36人はほぼ全員が小沢氏から選挙指南を受けた。さらに比例単独の当選者36人の中には小沢グループの議員の親族や、小沢氏の秘書経験者が含まれている。「非小沢」系の議員が警戒感を強めるゆえんだ。

 小沢事務所が資金だけでなく、具体的な選挙ノウハウまで丁寧に指導したことも小沢氏の影響力を強めた。九州の新人は秘書の手配から事務所の立ち上げまで支援された。小沢氏の秘書が業界団体幹部と新人を面会させるなど「右も左も分からない中で助かった」(陣営幹部)との反応が多い。

 ただ、これらの新人が小沢氏に忠誠を誓ってグループ入りするかは不透明だ。女性新人は「選挙担当としての小沢先生にはお世話になったが、政治活動はフリーハンド。そもそも派閥に興味がない」とあっさり。すぐにグループに入るのは、候補者のときからある予備軍的組織予備軍的組織「一新会倶楽部」を中心にした40〜50人にとどまりそうだ。



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