護衛チーム短編夢

□Nella casellaー箱の中*
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「Nella casellaー箱の中*」

◆相手:ブチャラティ


【一応設定は長期連載夢clessidraのヒロイン設定ですが、読んでなくても読めると思います】


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名無しさん :side





ここはどこだろう。
私…死んじゃったのかな?

目が覚めると、目が眩むような真っ白な空間に一人ポツンと取り残されていた。
扉も窓も何もない異様な白い空間には50メートル四方に同じく真っ白な壁がそびえ立っているくらいだ。
私は壁を叩いてみると壁からはコツンコツンと音が返ってくるだけ。手触りを確かめて見ると滑らかで何処と無く冷たかった。掌を確認して見ると、白粉をつけたように白くなるったので質感は石膏だとわかる。壁周りを一周してみたけど扉らしきものはやはり確認できなかった。

まるで白い箱の中に閉じ込められているような閉塞感。
頭上を仰いで見るが、白の天井には電球すらついていない。

明かりがないにも関わらず、この部屋においては、朝なのか昼なのか夜なのかも分からないほど明るいのだ。
この状況に幾らか恐怖を覚える。

そんな白の世界の中で中央に何か白と黒の色が混ざった塊がある事にようやく気がつく。
私は恐る恐る近づいてみると…

「ブ、ブローノ!!」

ブローノが横たわって居た。
倒れている彼が心配になり、私は彼の側に駆け寄り名前を呼んでみた。
 しかし彼の瞼は閉ざされ、開く気配がない。もし起きなかったらどうしようと怖くなり、さらに揺すってみると…彼は顔をしかめながら小さく、んっ、と呟き、ようやく目を覚ましてくれた。

やや寝ぼけ眼のブローノは、重そうな瞼がまた閉じかけるのを何とか堪え、代わりにいつもよりゆっくりと力無い声で私に話しかけた。

「どうして名無しさん がいるんだ?…それに…ここは、どこなんだ?」

眠そうな彼でも、流石にあたりの真っ白な光景を見て自分の置かれている状況を次第に理解したようで、顔に困惑が書いてあった。私もよく分からない場所に閉じ込められ本当に困り果てていたものの彼がいた事で幾分かは安心する。

「一応、私は壁を一周してノックしてみたりしたけど別に隠し扉とか何もなかったよ」

「そうか…、しかし、こんな明らかに異常な場所に俺たちはいる訳だが、ここにくる前までの記憶がないのが気にかかる。名無しさんは覚えているか?」

「不思議なことに覚えてなくて…、誰かに無理やり連れてこられたなら覚えてるはずなんだけど…」

「2人とも覚えてないとなると、何者かのスタンド攻撃なのかも知れない。こんな得体の知れない場所に長く居るのも危険だろう、俺のスタンドで探ってみる」

彼はそう言って、スティッキィ・フィンガーズを出現させ壁を思いっきり殴った。
すると大きなジッパーが現れる。

「名無しさん…少しだけ待っていてくれ」

彼がジッパーの中に入ると、不思議なことに彼のもう半分がジッパーの隙間から出てくる。彼がジッパーの中にジャンプするように入るとすぐにジャンプしてジッパーの中から出てきてしまう彼。

「なんだこれは…場所を変えてやってみる」

彼は別の場所にもジッパーをとりつけ試してみるが同様の結果に。

「不思議だね…」

私もジッパーの中に手をゆっくり入れてみるが、私の手がジッパーから飛び出し驚く。不思議な空間だ。

「やはり、これは…何らかのスタンドで閉じ込められていると考えられるな。何か…脱出する方法はないものか」

私たちはしばらく悩んでいると…
突然、部屋の中央から怪しい真っ白な機械が出現する。そしてその機械にはモニターが付いていた。私とブローノが近づくと、
モニターに文字が流れる。

今から好きな記号のボタンを押してもらう。ボタンを押すと指示が書いてある。それを実行するとこの空間から出られる

よくよく見ると、確かに白色ではあるが形が違うボタンがついていた。

「ブローノ…どうしよう」

「スタンドで出られない以上はやってみる価値はあるな。名無しさん…好きなマークを選んでくれ。」

「どうしよう…」

私が押したのは…。






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