護衛チーム短編夢

□Benvenuti in Giapponeーゲームセンター編
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「Benvenuti in Giapponeーゲームセンター編」

*注意*

Benvenuti in Giappone
このシリーズはどういう訳か日本に旅行に来ている
護衛チームのパラレル夢(逆ハー気味)なので
イタリアから離れている上に原作allスルー・時代も現代の
日本だったりしますので受け付けない方はブラウザバックをお勧めします。

ただ単に護衛チームがどこどこに行ったらという仮定だけで
妄想した産物ですので細かい事を気にしちゃnon non。


護衛チーム全員
ミスタ→アバッキオ→フーゴ→ナランチャ→ジョルノ→ブチャラティの順番です。


_______________



名無しさん :side




最近のゲームセンターは凄いらしいという話を
ついこの間、友人から聞いた私は行きたくて仕方がない衝動に駆られていた。

私はもともと、ゲームセンターに行く事は滅多になかった。
昔は友人のプリクラなどの関係で寄ることはあっても、
家庭用ゲーム機かソーシャルゲームしかほとんどやって来なかった私にとって、ゲームセンターという場所は
全くと言っていいほど馴染みがない場所。

そんな私が、ゲーム好きの友人から本当に今は進化していて面白いと言う話を詳しく聞き…興味を持ち今に至ったのである。スーパーやデパートの一角にポツンとあるゲームセンターと違って、大きなゲームセンターに行かないとお目当の最新の機種のゲームはないようなので気軽には行けない気持ちがより強くなる。

一人では行けないと思った私は、
何としてでもブチャラティ達を巻き込んで行く事は出来ないかと考えた。

しかし、いきなりブチャラティに「ゲームセンターに一緒に行こう」だなんて話を切り出しても「特に興味はないな…」の一言で返されてしまいそうだった。
そこで私は敢えて皆がいる前でナランチャにだけ話を振る事にした。

「ナランチャって、ゲームセンターとかでいろんなものが上手そうだよね。ダンスゲームとか、リズムゲームとか…」

「なんだよ、名無しさんからそんな話が出るなんて意外だぜ。ゲームセンターか…。最近行ってないけど、俺は割と色んなゲームには自信あるんだぜ」

「本当?ナランチャのかっこいいダンス見て見たいし、今度二人でゲームセンターに行ってみない?」

私がチラッと皆の方に目配せると、
全員がこちらを見ていた。

決して悪女でもなんでもないけれど、
みんなの扱い方が上手くなって来たのだと自分自身に感じる。長く一緒にいて分かって来たのが、この人達は皆が皆、とにかく自分に自信がありすぎるので、それが…たとえ女性として見れないような私がチーム内の一人を褒めちぎると、面白くないと言わんばかりで話に乗ってくることが多い。

「俺はいいけどさ、名無しさんは…その、二人っきりでいいのか?」

ナランチャが頬を掻く仕草をみて、周りを見回した。

「ダメだ」

まさかのブチャラティが
乗ってくるなんて思いも寄らず私は目を丸くした。

「お前達二人では、何かあった時に不安だ。俺たちも行く、それでいいなお前ら」

何かあった時って…
ただ単にゲームセンターに行くだけなのに
一体全体何を不安に思うことがあるのだろうか。
あまりにも真面目なトーンで変な事を言い出すブチャラティに思わず吹き出しそうになるが、グッと堪える。

「ああ、異論はないぜ」

「ええ、僕も行きますよ」

「ダンスなら俺の方が上手いって証明してやるよ」

こんな面白い提案に、何故か異論がないアバッキオにジョルノにミスタ。フーゴの方をチラッと見ると…やれやれと言った感じで

「ブチャラティが言うなら、仕方ないですね。
 僕もついて行きましょう」

こうしてブチャラティチーム全員でゲームセンターに行く事が決まったのであった。


◆相手:ミスタ


薄暗い室内に蛍光色の光が怪しく飛び交うゲームセンター。最近のゲーム機は本当にすごくて驚いていた。さすがK●NAMIさんとしか言いようがない。
音ゲーコーナーには熟練の猛者が何人かまばらに自分の世界でイキイキとしている。

ミスタの方を見ていると、彼はしばらく歩き回った後に足を止めたのはダンスラッシュ スターダム≠ニ書かれているダンスゲームの機械。

「なぁなぁ、名無しさんこれすごくね?」

一枚の広い境がないガラスパネルの上に足を載せるミスタ。
そのガラスの上で足を動かすと、彼の足の周りから波紋状に光が広がっていく。
まるで、真っ暗な水面の上をステップする事で光の波紋が浮かび上がるようなイメージが伝わって来る。

なんてかっこいいんだろう。
音楽もテクノチックでハイテクさがこれ見よがしに伝わってくる。
どこかのミュージックビデオで見るような不思議でかっこいい光景に胸が踊る。

「なんだろ…これ、めちゃくちゃ光っててかっこいい」

「ほら、乗ってみろよ」

ミスタに促されて、私もパネルの上に乗って足を動かして見る。右足左足と体重をスライドさせても足の周りから波紋状に蛍光の光が広がって綺麗なイルミネーションのよう。

「楽しいっ!!でも、一度ミスタがやってるの見たい」

「俺のカッコいいダンスに惚れ惚れすると思うぜ!!」

そしてコインを投入しゲームを開始する。
私がゲームセンターに行った昔は矢印のマークに合わせて足を合わせるものだけだったのに…
今はこんなに進化しているとは…恐るべし。
画面には「R」と書かれているものと「L」と書かれているバーが手前に流れてくる映像に合わせてリズムを刻みダンスをするシステムだ。たまに姿勢を低くしたり、ジャンプをするものが組み合わさっている。

私は近くの椅子に座り、ミスタがゲームをプレイしているところを眺めていたけど…

足元の光と華麗な足さばきのせいか、
いつもより、めちゃくちゃカッコイイ。

ギャングダンスを披露するところから、ダンスは上手だとは思っていたけどこんなにダンスが上手いだなんて思わなくて驚く。

リザルトの画面では、初めてなのにSを平気で叩き出す。

「なぁ、これ二人でも出来るみたいだからよぉ〜。一度やってみようぜ!」

「で、できるかな?」

「簡単な難易度に合わせられるみたいだからやってみようぜ?」

この後、めちゃくちゃ鈍臭い私にミスタが大爆笑したので、思いっきりミスタを蹴りを入れた。

「他のゲームで勝負してやってもいいぜ?」

そう余裕こくミスタに、シューティングゲームや音ゲーやクレーンゲームで何一つ勝てず、完敗した私は悔しすぎて絶句する。

「こういうのは得意なんだよなぁ〜」

あーハッタリじゃなくて本当に全部上手いから
むかつくっ!!


◆相手:アバッキオ

アバッキオは一人、ゲームセンター内をしかめっ面でウロウロとしていたが…あるところに立ち止まる。

シンクロニカ

と書かれているゲーム機だった。
それは、音に合わせて画面をタップするものだった。
私は画面に注視しているアバッキオに声をかける。

「アバッキオ…それ、気になる?」

「うわっ、急に声かけてくんじゃねーよ」

突然横から私に声をかけられ、少し怒ったように言う彼。
別に興味なんてないという癖に本当は少しやりたそうにしているのを知っている。

「アバッキオっていつも音楽聴いてるじゃん」

「ああ。聴いてるが、こういうのはやったことがないからな」

「せっかく来たんだし、やってみようよ。ね?」

私がコインを二枚入れる。

「おい待て、まだやるって言った訳じゃねぇぞ」

動揺する彼をスルーして私は笑顔で言う。

「もう入れちゃったし二人でできるようにしたからやってみよう?」

画面に輪っかが現れ、そこにボールのようなものが入るタイミングでタップする。
初めはやり方に困惑していたアバッキオだったけど…曲のリズムに合わせてやる内に自然と口元がゆるりと上がっていた。彼も楽しんでくれたようで良かった。

そして分かったことは、アバッキオは音ゲーの才能があった。きっとゾンビとかを倒すゲームとかも警察だった経験から拳銃の腕は上手いとは思うけど…音楽に合わせてやるのがめちゃくちゃ合っていた。

私が彼と離れた後も、その後数々の音ゲーを触っていた。

いつもしかめっ面の彼がフンフンと鼻歌を歌うような上機嫌さでやってる姿を見かけたフーゴはあまりの衝撃に開いた口が塞がらなかった。


◆相手:フーゴ

フーゴはみんなが行くからついて来たって感じだったけど…
あんまり楽しめてないのかなぁと不安になる。

私がフーゴが椅子に座ってるのを見て、隣に座る。
私は…やらないの?って聞いてみるが
彼は苦笑いしながら…。

「僕がああ言うのをやると、ついカッとなって機械を蹴り壊してしまった事があるので、やらないようにしてるんですよ」

「け、けり壊した!?」

「だって、ムカつきませんか?クレーンゲームにそこそこ高い金取られた上、あのふざけた緩いアーム…。ああ、今思い出してもむかつくので僕は見てるだけでいいですよ」

ブチ切れたフーゴがクレーンゲーム機を足でガンガンと蹴りまくっている姿は容易に想像できた。

「あ、でも…フーゴってギャングダンスできたよね?」

「できたって言うか、まぁ踊れないことはないですが、なんですか?」

「だったら、あそこのミスタがやってるゲームなんかいいかも。面白かったよダンスラッシュ スターダム∴齠xやってみてもいいと思うよ」

「あなたが…」

「ん?」

「名無しさんさんが一緒にやるって言うなら、僕もやってもいいですよ?」

そういう彼は、珍しく子どもっぽさを残していて素直に可愛い。私はニヤニヤしながらも彼を引っ張って行った。

そして、普通にフーゴにダンスで負けた。



◆相手:ナランチャ


ナランチャは案の定と言うか…
いや予想以上にダンスゲームが上手すぎて、
格好よすぎて何も言えなくなる。


待って…。
本当に、ちょっと待って!
あのナランチャだよ?
なんでこんなにカッコいいの?

人って格好良すぎるものを見ると
待ってって言葉しか出なくなると実感する。

暗いパネルの上は彼の独壇場だった。
彼の激しくも華麗なステップと合わせて
波紋上に光が浮かび上がる。
トントンと華麗に魅せるダンスに
余裕があるのか振り付けまで決めている。

運動神経の申し子というか…

私が完全にうっとりと彼を見てると、
ミスタが面白くねぇなと一言呟き、
ナランチャに勝負を仕掛けた。

「おいおい、ナランチャ。俺にも勝負させろよ」

「ん?いいぜ。」

そして始まるダンスバトル。
二人とも上手さが際立つけれど、
ナランチャがミスタの上を行った。
結果の画面に勝敗がはっきりと現れている。

「なんだよ。そんなもんかよ?」

そうやって髪をかきあげるナランチャは、
めちゃくちゃカッコよかった。

もう語彙力なんてないよ。
だってかっこいいしか出てこないよ。

「おい、名無しさん…どうしたんだよ」

私が呆けて見ているので、ナランチャが心配そうに私のそばに寄って来る。

「待って、ナランチャ。今来ちゃダメ」

「ん?どうして?」

「ナランチャが格好よすぎて心臓に悪いからっ!」

「!!!」


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