護衛チーム短編夢

□dimensioneー大きさ
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「dimensioneー大きさ」

◆相手:ブチャラティ


※注意
R15-微裏。微裏なのでこちらに掲載。


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ブチャラティ :side






「ブチャラティ さん…」

「なんだ…?」


「ブチャラティ さんも胸の大きな女性が好きですか?」

俺は思わず飲んでいたコーヒーを吐き出した。

どうしたんだ突然、

彼女は自分の胸に手を当てながら、
必死な顔をして俺に言う。

「ないんです。全然」

「それは、見ればわかるが…」

俺はしまったと思い口をつぐむ。
彼女が口を膨らませ、俺を見てくる。

「いや、…全くないって訳じゃない。別に気にしなくてもいいんじゃないか?そもそも俺もっていう言い方だと…誰かに胸が大きい方がいいと言われたような口ぶりだな」

「ミスタ…が」

俺は部屋にいるミスタの方に視線を移した。一瞬ビクッとなったミスタが明後日の方向を見始める。俺とは目を合わせる気はないらしい。

「あ、俺用事を思い出しちまったな〜、じゃあな〜ブチャラティ、名無しさん〜」

そういい、俺と視線を一切合わせないまま部屋から退場した。

俺はフゥーっとため息をつき名無しさんに言う。

「あいつに言われたからと言って、全ての男がそうって訳じゃないんだ」

どうしてそんな胸の大きさを気にするのか
理解はできないが…。
名無しさんが必死に言うと言う事は
深い意味があるのかも知れない。

「でも、でもっ…、やっぱり色気がないし…」

「ミスタに言われた事をかなり気にするって事は、あいつを振り向かせたいのか?」

「…、…ッ!!」

俺がそう言うと彼女はさっと、何もいい残さず部屋から出ていってしまった。

その光景をただ眺めていた。フーゴとナランチャが俺の方になにか言いたげな視線を向ける。

「ぁーーーー、名無しさんが本当に可哀想だぜ!なーフーゴ?」

「ナランチャ、余計な事は言うもんじゃないですよ。こう言う事は、私たちが口を挟む問題じゃない」

このナランチャとフーゴの反応に俺は戸惑う。

「何がいけなかったんだ?」



「ブチャラティ…あなた、わざとやってませんよね?」

「だから、なにが言いたい」

フーゴはため息をつきながら

「いいえ、なにも。さぁ、ナランチャ行きますよ」

フーゴはナランチャを連れ部屋から出て行った。


*******




名無しさん :side





ブチャラティさんのバカ。
頭がキレて決断力もある彼に
バカという言葉は全く似合わない。

それでも言わずにはいられなかった。

ミスタを振り向かせたい訳じゃないのに…
振り向かせたいのはブチャラティさんなのに…

なのに、なんで
こんなにも伝わらないんだろう。

「名無しさん…、少しいいか?」

バツの悪そうなブチャラティさんが
私の部屋の扉を開ける。

「何をそんな怒ってるのか…教えてくれないか?」

なぜこんなにも頭が回る人が
女性の気持ちに関してここまで鈍感なのか
疑問しかない。

ええい。もう言ってしまおう。

「ブチャラティさん!気持ちに鈍感すぎます!
 私はミスタじゃなくて、ブチャラティさんを
 振り向かせたいんです!

 それなのに、ミスタを振り向かせたいって
 勘違いするし!

 もう!!」

私の言葉に驚いた表情をするブチャラティさん。
本当に今までの私の気持ちに気づいてないとは…。

しばらく彼は考えていると、
突然、私に近寄る。

「俺が気にするかどうか、確かめてみるか?」

「え?…それは、どういう」

胸が露わになる。
彼のスティッキィ・フィンガーズが私の正面にジッパーを取り付けたのだ。

は、恥ずかしい。

「こ、こんな急にッ!」

「実際に話で聞くより、納得しやすいだろう?
 綺麗だ…名無しさん」

彼はそう言ってまじまじと私の胸を見る。

「でかい胸がいいとか小さい胸がいいとかいう話じゃない。俺は名無しさんの胸だから興奮するんだ」

「あッ…ハァ…」

ゆっくりと胸を触られて私は小さく喘ぐ。

「可愛らしいな」

愛おしそうに呟く彼は私の胸を丁寧に撫でる。

「ブチャラティ…さんッ…
 その…言いづらいんですけど」

「なんだ?」

「やっぱり、こんな突然こんな事しちゃうのは…
 女心分かってないです」


《dimensioneー大きさ》
…end
2019/05/25

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