ロー長編連載夢

□06潜水艦生活その2
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ラミアがその場を去った後…
俺は今までの実験した事を見返していた。

ペラ ペラ

今の所…あいつの状況を知るくれェで
治せるかどうかって言ったら…

壊滅的に近い。
医療設備においては…
その辺にある病院より自信はあるが…
そういった問題じゃねェ。

あいつから血液を採取した時…

俺の能力で
赤血球と複合された細胞を切り離そうとした事があったが…
切り離したらそのまま二つの細胞とも死滅した。


治療方法が見つからねェうちは
いまアイツに俺がしてやれる事はねぇ…

せいぜい、半分吸血鬼ってのが
どれだけ普通の人間とは違うってのか
知る為に実験を繰り返すくれェか…。

現状で治す事ができねェ分

上手く…
利用させてもらわねェとな。


………

………


しばらく待っていると…
ペンギンが俺の部屋の扉を開けた。

「船長…なんの用ですか」

「あいつを…からかうのはいいが、変な事は吹き込むな、実験しにくくなる」

俺がそう一言、言うとペンギンは察したようで…

「昼に、船長の能力の話を…しようとした所で慌ててあなたのところに行きましたからね。誤解したままになってましたか?」

と少し笑いながら言う。

「快楽殺人鬼じゃなくて安心しただと…能力みせるまで、やけにビクついていて、目障りだった」

「いや…それはあなたが【実験体】だなんて言い出したからじゃないですか…だが、さっきラミアに会った時はやけに上機嫌でしたから、今後は大丈夫でしょう…」

「そうか…」

俺がそう言い、また手元の紙に目線を通すと、
今度はペンギンの鋭い声が聞こえた。

「まさか…船長…それだけを言いに俺を呼んだんですか?」

「違う!」

なんで、俺がそんなくだらねェ事の為にわざわざ、業務中のお前を呼び出したりしねェといけねぇんだ…

「アイツを戦闘員として今後どうするかって事とあいつを抱えるリスクについての話だ」

俺がそう言うと、ペンギンはなにやら安心したようにほっと息をついた。

「それを聞いて安心しました。…てっきり船長はラミアに…、…いや、何でもないです」

何かをいいかけて、突然口をつぐむペンギン。

一体何が言いてェ。

「あァ?」

「本題について…ラミアを戦闘員とするかって話とリスクについてでしたね…」


何か上手く躱されたが…まぁいい。

俺はペンギンとの話し合いをはじめた。


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