マルコ長編連載夢2

□15現在時刻は午前8時
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そろそろ、みんな起きてきそうだねぃ・・・

そんな事を考えながらも、羽ペンにインクを染み込ませ
文字を綴った。


「マルコー結局見つからなかった・・・」

机に向かう俺の隣に同じくイスを並べ、書類を確認していたシャミアが残念そうに呟いた。

突然発せられたその言葉は、主語もなく、普通だったら本人以外理解ができない言葉だったが、

ずっと一緒に生活してきた俺に取って、
言いたい事はだいたいすぐ分かっていた。

俺の言いたい事をすぐ察してくれるようになった
シャミア。

俺もあいつの事にかけてはなんでも分かるようになってきたよぃ。



「たぶん、サッチの部屋にあるだろうよぃ」

シャミアが言いてェのは一昨日借りていった本の事だろう。


「え、なんでサッチの部屋なんかに?」

不快そうな顔でそういうシャミア。

「あいつの事だ、ナースが通りかかったから慌ててエロ本隠す為にその本を使ってはさんで持ち帰ったんだろうよぃ。昨日確かに甲板で読んでただろい?」


俺は、そんな事に決まってるよぃ、と溜め息を零していると、シャミアは納得のいかねェって言わんばかりの顔をしてはっきりと言った。



「私が見つからなかったって言ったのは、お気に入りの下着の事なんだけど・・・あれ?」



下着のことかよぃ!



「本はなくしてないから大丈夫。明日には返しにいくね」


「あぁ。勘違いしたよぃ」


どうやら、俺はまだまだみてェだねぃ。

それにしても、シャミアの下着が万が一にでもサッチの部屋から出て来たら、冷静でいられなくなっちまいそうだぃ。


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