マルコ長編連載夢2
□06セレ・ブリッジ島〜思念〜
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今日は満月か。
俺は鼻歌を歌いながら、
レストランで味を盗み手を加えた新作メニューを食べてみる。
「あーこりゃ、思ったより美味いな。これならシャミア喜んでくれっぞ」
しかし、こうして
待ってみるもののいっこうに戻ってくる気配はない。
マルコとホテル泊まりか?
チェッ
俺が舌打ちしていると
コツ コツ コツ
独特のサンダルの音が聞こえ目をやると、
マルコがちょうど船に戻ってくるところだった。
「お〜いマルコ、シャミア見なかったか?俺様のとっておきの高級料理を味わってもらおうと思って・・・っておい、マルコ聞いてるのか?」
俺は1人で船に戻ってきたマルコを
不審に思い声をかけた。
「黙れよぃ。今は放っといてくれ」
そう言うマルコは俺に目も合わせずに部屋に戻り
バタン
と大きく扉を閉めやがった。
あいつシャミアと喧嘩したのか?
それにしたって、一人で帰って置いてきぼりにするなんてらしくねぇ。
一体なにがあったんだ?
俺は心配になってマルコの部屋の前で様子を伺う事にした。
部屋から聞こえてくるのは、
パリィン
ガラスの割れる音と、かすかに聞こえる。
苦しそうな声。
「そんな事・・・言われなくても分かってるんだよぃ」
そう呟いた後聞こえたのが、何かが倒れる音。
あーなんか知らねぇが相当荒れてるな。
コン コン
俺は部屋をノックして声をかけてみる。
「おい、マルコ。お前どうしたんだ?」
「放っとけって言ってるだろぃ?それと、シャミアは今夜、帰ってこないよぃ」
「放っとけねーし、話だけは聞かせろよ。それに・・・
シャミアが今夜帰ってこないってどうしたんだ!あいつは俺にとって可愛い妹なんだから、あいつの兄である俺に話すべきだろ!」
「まぁーお前なら分かってくれるだろうから話すよぃ。何があったのか」
・・・・・・
・・・・
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