白ひげ短編夢
□香辛料
1ページ/2ページ
「なぁ、この厨房に足りねぇ香辛料が一つだけあるんだけど分かるか?」
私はサッチさんの試すような言葉に
真剣に調味料を見渡す。
ここで見習いとしてやらせてもらって、
かなり経つ。
サッチさんはとても素敵な人で私にいつも的確なアドバイスをくれる。
期待に応えたい。
「サフラン?」
「あぁ。今はちょうど切らしてるけど、ちゃんと食料庫にいきゃああるぜ。」
「じゃあハバネロ?」
「ありゃあ足りねぇんじゃなくて、必要ねぇのさ。」
考えてもらちがあかない程
ここの厨房は完璧だった。
「じゃあ、ヒントだけでも!」