マルコ長編連載夢
□39これは終わりの歌じゃない
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嵐が過ぎて3日
相変わらず、
モビーディック号は海にぷかぷか浮かび
太陽は陽気。
シャミアの敬語はとれていき、
もう、誰と話しても気軽に笑えるようになっていた。
最近になって、シャミアは似顔絵を描いたりした、
中には、手配書を写真じゃなくて、シャミアの描いたのにしてぇって言い出すやつも現れた。
トゥリーやリリアンも可愛い仲間として可愛がられ
すっかり、とけこんでいた。
「マールーコ」
「ん?」
俺はコーヒーを飲みながら、海を眺めていると、
シャミアが俺の背中に飛びついてきた。
「シャミア?」
「さぁーて問題です!今日の私はいつもと違います!さぁどこでしょう?」
ラジオの「クイズde ショータイム」の影響なのか
わざわざ敬語で出題者のまねをするシャミア。
そんな様子に可愛いじゃねーかって思い苦笑しながら
シャミアをじっと見つめ答えを探る。
「あれか。シャンプーを変えたのか?」
「え?何で分かったの?」
「いつもの匂いと微妙に違ったから、すぐに分かったよぃ」
「え・・・私の事そんなによく見てくれたんだぁ///じゃなくて!私が言いたいのはこーれ!」
そして右腕を出す。
するとそこには
「親父の入墨かぃ?」
「うん」
はじめ、蒼色の入墨は俺と同じデザインのように思えた。
が、よく見ると微妙に違う。
「自分でデザインしたのを彫ってもらったの!」
俺の胸にある親父のマークから少し違って、
十字のとこの縦の線が・・・「1」になっていた。
「マルコ隊長の1だよ!」
あぁ、俺の事まで考えてくれたんだなぃ。
「嬉しいよぃ!」
愛おしさのあまり
ぎゅっと抱きしめる。
もぅ大人の関係にはなっているが、
こいつのやる事は相変わらず
純粋無垢で
可愛らしい。
「しかし、なんで入墨を・・・」
「私だってこの船の一員だから、やっぱり仲間の証が私も欲しかったんだぁー」
「似合ってるよぃ」
「ありがとぅ!」
すると、通りがかった1番隊員が
シャミアの腕にあるのを見て、
「副隊長!その入墨いいっすねー!俺も親父と1番隊に命をかけるって感じのそのマーク彫ってもいいですか?」
って口々に言うので、好評になった。
「副隊長ーこっちにきて描いてもらえませんか?」
「はーい!」
そしてシャミアは楽しそうに話の輪に加わっていく。
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