マルコ長編連載夢

□37バナナと小鳥と猫とそれから…
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気候は暖かく
進路に狂いは無い。



何の問題も無くモビーディック号は
今日も陽気に偉大なる海を進む。

日差しはさんさんと輝き、
昼を少しすぎた頃だった。


食堂では、太陽に負けない熱い会話でにぎわっていた。






「おいおい、知ってるか?隊長と副隊長が昨日とうとう・・・」


「あぁ知ってるぜ、あのシャミア副隊長も大人の階段のぼっちまったって事かぁー」


「まぁ、遅い方だと俺は思うぜ。付き合って結構たってるしよぉ」


「でもなぁー我らがアイドルシャミア副隊長がなぁー」


「まぁ。とりあえずマルコ隊長のあのご機嫌な顔。あんなに機嫌いいのははじめてじゃねーか?」

「確かになぁー甲板で鼻歌歌ってる時は流石の俺も引いた」

「まじか、あの隊長が鼻歌歌ってたのか!俺もちょっとドン引・・・」




そんな事を
食堂で話している1番隊のところに、



突然、


ちらっと顔を出したマルコ。



「おめぇらに聞きてぇ事があるよぃ」



今の会話は間違いなく聞かれている。

やばい。殺される。





そう思い、ぎゅっと目をつぶった1番隊員であったが




「シャミアを見なかったか?」




「あ、副隊長でしたら、さっき親父のナース達に連れてかれてましたよ」




「そうか、ありがとな」





あれ?




隊長はそのまま食堂を出て行った。





そして、


出て行ったのを合図に1番隊員は大いに盛り上がった!




「やべぇ、怒らなかったぞ!むしろ御礼まで!?」

「すげぇな!俺は灰にされる覚悟してたが・・・」

「俺もだぜ、冷や汗かいちまったよ」





「以前の隊長では考えられないな」

「全くだ、今の隊長は慈悲深い天使みてぇだな」


「・・・・・・」


「天使って表現は隊長より副隊長の方が似合うからやめようぜ(笑)」

「あぁ。やめよう」


想像してやめる事に決定した1番隊員達であった。




「しっかし、人は変わるもんだなぁ」

「これも全部副隊長のおかげだな」

「だな」




なんやかんやで、

二人の関係を保護者目線で見ている1番隊員であった。







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