マルコ長編連載夢
□35想いは相変わらずで
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「おい、シャミアここを開けろい」
何回も叩かれる扉。
何度も名前を呼ばれた。
愛するマルコに何度も・・・
それなのに、私は
扉を開けなかった。
うーうん
開けられなかった。
何があったのか、マルコの口から出てくるなんて
聞きたくないから。
言葉が怖くて怖くて仕方が無いから、
私はただ黙って存在をかき消した。
しばらくして、しんとなる。
「シャミア、俺の話を聞いてくれよぃ」
胸が苦しくなるような
そんな悲しみをまとったような小さな声。
カチャ
その声に耐えきれず
私はとうとう扉を開けた。
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