マルコ長編連載夢

□07お役に立ち隊 活動中
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考えてみれば かなり大人数。

すごく床は汚れていた。
海賊船ってこんなもんかも知れないけど、


でも、ちょっとでもマシになれば
やった甲斐があるわ!




私はモップをかけた。
床にこびりつきどうしようもない汚れには
たわしでこすり、
ピカピカにしていく。


「おい、そんな掃除なんてしても同じだ。」
「そんな事ないです!」

数人の船員が酒を飲みながら話しかけてくる。

ここには、男の人ばかりいるから価値観が違うみたい。



「それに、雑用係もちゃんといるんだ、そいつらにやらせりゃいい。一番隊なんだろ?」
「いいんです!私にできる事といったら・・・これくらいしかないんですから。」
「熱心だねぇ〜。」

そして、しばらく一人で汚れと格闘していると、
後ろから誰かが声をかけた。


「おい、大丈夫か?」

「え?」

振り向くと、サッチさんがいた。
サッチさんは私を立たせると、周りにいる人達を叱りつけた。


「お前ぇら!何新入りにだからって雑用させてんだ!」


「4番隊長!違いますぜ!こいつが勝手に!」

「そうなんです!サッチさん、これは私が勝手にやりだした事なんです。」

「ん、どうしてこんな雑用なんて。皆いやがる事だろう。」

「これくらいしか、今の私に出来る事なんてないんです・・・皆さんのお役に立ちたくて」


そう、私はいいにくそうに言うと、
サッチさんはにやりと笑ったあと、



「そうか。役に立ちたいって思ってるんだな。仕事なら他にもあるぜ。」


「本当ですか!」


「あぁ。飢えた男の相手をするっていうのも重要な仕事なんだぜ。俺が一から教えてやる。」
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