マルコ長編連載夢
□05バナナと小鳥とそれから娘
1ページ/6ページ
私は緊張した面持ちでマルコさんと一緒に歩く。
今から私はこの船に乗る。
マルコさんを不安そうな目で見ると
「心配はいらねぇ。俺がついてるよぃ」
と言ってくれるマルコさん。
「おいおい!まるで新郎新婦の登場だな。」
「サッチお前は黙ってろい。」
「なぁ、俺の隊にこねぇか?可愛がってやるぜ。」
「シャミア、こいつの話は放っておきゃいい」
はじめは少し怖かった。
でも。通り過ぎるときに聞いた声を聞くと
この人達がいかに優しい人達か分かった。
「お前さんがマルコを助けてくれたんだってなありがとな。」
「うちの隊長が世話になったなぁ。」
「うちらの仲間になるのか?よろしくな。」
そして
隣にいるマルコさんが足を止めた。
「シャミア。この人が親父。つまり俺らの船長ってわけだよい。」
私はゆっくりと前へと出た。
目の前に見える大きな人、この人が船長。
そしてマルコさんのお父さんなんだ。
「あのぉ!!ここで仲間として置いて下さい!雑用でも何でもやります!」
私ははっきりと自分の意志を伝えた。
「お前ぇが、シャミアってやつだなぁ。グラララ。
マルコから話は聞いた。マルコを助けてくれてありがとなぁ。俺の娘になるか?」
「娘?」
疑問を口にする私にマルコが説明する。
「俺らは。親父と血のつながりはねぇ、それでも俺らは親父の息子なんだよぃ。この船に乗るっって事はそうゆう意味なんだよぃ。」
「グララララ、俺の船に乗るやつぁ、誰であろと俺の子だ」
そういって豪快に笑った。
「はい!お世話になります!親父様!」
「おめぇらシャミアは今日から家族の一員だ。手厚く世話を焼いてやれ。グララララ。」
こうして私は娘として
新たな世界へと足を踏み入れた。