REBORN!‐short‐

□青空の下
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 「凪…?」




 寝ていたのが駄目だったの
 だろうか、さっきまで横に凪が
 居たのに今は姿が見当たらない。



 またあの子は…。

 次は一体何処に行ったのですか?


 まったくしょうがない子です。


 ゆっくりとソファーから
 立ち上がり外に出た。


 ほのかに暖かさを感じる春。
 相変わらず良い天気が続いてる。









 「骸様…!」










 凪の声が聞こえ、後ろを
 振り向くと嬉しそうに僕に
 駆け寄って来る。

 いつもなら黒曜制服を着ている
 凪だが、今日は飾り気のない
 白いワンピースを着ていた。
 どことなく幼く見え可愛い。


 「クローム…いや、凪は
 何処にいたのですか?」

 「そこ…」


 凪の小さな指がその場所を
 指した。


 そこは





 とても綺麗で

 美しい場所。



 こんなに汚れた

 僕には

 あまりにも

 似合わなそうで。



 「あと…これ…」


 凪の手には白い花の冠があった。

 シロツメ草。

 そんなような名前だった
 気がする。


 「これを僕にですか?」





 「凪…ありがとうございます」


 凪の手からゆっくりと受け取る。



 あなたも辛い過去を経験して
 いるのにこんなにも美しい。


 「骸様も…」


 僕の裾を引っ張りあの綺麗な
 場所へと行きたがる。


 「…行きましょう」

 「あ…///」


 ふわりと微笑み凪の手を取る。
 赤くなった可愛いらしい顔を
 僕に見せた。


 そんな顔を他の男に見せないで
 下さいよ?
 僕だけに見せて下さい。










 「好きですよ、凪」


 そっと囁く。
 真っ赤になる凪。

 愛しさに負けゆっくり唇を
 重ねる。


 「んっ…」


 可愛いらしい声が耳に響く。
 またゆっくり唇を離して
 頭を撫でる。


 「私も好き…」


 真っ赤になりながらも
 笑顔で答える。

 その顔も好きですよ。














 「骸様…あとで買い物
 手伝って…?」

 「ええ、いいですよ。
 今日は何を買うのですか?」

 「犬のガムとご飯を…」

 「おや、凪。
 犬にガムを買ってあげる
 のですね?」


 小さく頷いた。





 そんな会話を僕は楽しく思えた。









 あなたが笑顔でいれば

 何もいらない。



 あなたの笑顔がいつか

 消えるのであれば



 僕があなたの笑顔を






 取り戻します。
























     青空の下




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 秋人様からのリクエストで
 骸×髑髏のほのぼの小説でした!

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