小説

□あれから
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「あれから一週間か」

ルキアは死神の姿で一護の部屋に佇み、
誰に言うともなく、ボソリと呟いた。
ベッドには穏やかな顔で
眠りについている一護がいた。
窓からは、この季節には珍しく、
暖かい風と日差しが注ぎ込んでいた。




一護が藍染を倒した。
虚園から、その朗報を聞き、
織姫や石田、そして体が動くまでに回復した
恋次とチャドと共に
ルキアは一護のもとに急いだ。
「何だよ、オマエら…もう起きて大丈夫なのかよ?!」
壮絶な戦いを終えた割には
あっけらかんとした一護に拍子抜けしたが、正直ルキアはホッとしていた。

しかし、そう思ったもつかの間、
断末魔の叫びをあげて、一護は倒れこみ、
そのまま意識を失ってしまった。

「一護っ!しっかりしろ!」ルキアは一護に駆け寄り、
耳元で必死に呼び掛けた。
「黒崎…くん…」
「井上!お前の力で一護を!」
放心状態の織姫は、
ルキアの一声で我に返った。
「う、うん!三天…」
「無駄ですよ」
六花を放とうとする織姫を
浦原が制止した。
意味不明の浦原の行動に
苛立ちを覚えたルキアは叫んだ。
「どういうつもりだ、浦原!!」
「まぁまぁ、朽木さん。落ち着いてください」
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