小説
□レッド
1ページ/1ページ
おっきな背中、いつからだろう
キミの背中が大きく見えたのは
私が足をくじいておぶってくれた時?
襲われた時身を呈してかばってくれた時?
からかって背中を叩いた時かな
……違う。
あなたを好きになった時から、あなたの背中はおっきくて、大きく見えて
ああ、そうか、あなたはあなたである以前に
オトコノコだったんだね。
「………どーした?」
「ううん……何でも」
ただね、こっちを向いてなくてもいいの
それでもいいの。
あなたの大きな背中が私を切なくさせるけど、けど、
決して近づけない太陽
(太陽は月にひかれる)