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◆お金を稼いでみたい 


修吾「溝山さん、あの……俺、ちょっとお金欲しくて……」

溝山「……。へえ?つまり、一発いくらって金請求してえってか。てめぇも随分だなぁ」

修吾「え?……!ちちち違います違います!そんなこと考えてません!バイトしたいんです、もう高校卒業するし、父さんと母さんにお礼として何かプレゼントしたいと思って。」

溝山「そういうことかよ。よし、じゃあ一緒に買いに行ってやる。もうモノは決まってんのか」

修吾「いっいえっ溝山さんに出してもらうなんて滅相もないです!……すみません、だから、その、バイトする時間を貰ってもいいでしょうか……!」

溝山「小遣いやってんだろ」

修吾「自分で稼いだお金でプレゼントしたいんです」

溝山「成る程な。じゃあ一回いくらにするよ。高校生の相場ってなぁいくらだ?まあオプションつーことで俺に好きにさせるんなら5ぐらいなら出すぜ」

修吾「いやいやいやっ溝山さんからお金貰おうとか考えてませんから!ですからあの、バイトの時間を……」

溝山「……だから他の野郎とエンコーして金稼ごうってのか?あ?」

修吾「違いますよ!ちゃんとしたバイトです!」

溝山「だったら俺の提案が一番稼げんだろ。じゃあさっそくヤるか。道具とか使ってみるのもいいな」

修吾「違っですから溝山さんからお金貰えませんから……!」

溝山「お前なら今日だけで10は稼げんぞ。良かったじゃねえか」

修吾「違うんですってば!わっみっ溝山さん俺バイトをおおお……!」


翌日。落ち込んでいる修吾から事情を聞いた東堂が執り成してくれ、結局大谷がまともなバイトを紹介してくれるところまで話が進んだが、溝山と篠宮が猛反対。
出世払いという名で強引に金を押し付けられ、修吾は大人二人の了見の狭さを思い知ったのであった。

可愛い子には旅をさせず、閉じ込めて可愛がる派の馬鹿二人。
 

2014/01/11(Sat) 21:07

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