ECHO ―Part ROBIN―
こんばんは。そして、はじめまして。
こんな廃墟にお客様なんて珍しいな。
僕? 僕はしがない吟遊詩人さ。
詩を歌って旅をしている。
ただ少し疲れてしまったからね。こんななにもない処でひとやすみしているわけさ。
しばらくは此処にいるつもり。
ああ、そうだ。
君にも詩を贈ろう。
そうだな……。今宵は不思議な古代文明のおはなしをしよう。
白い砂漠が果てしなく続く世界のはなし。
そこでは幾千年もの昔、歌を歌いはえた古の文明の名残である遺跡が、星のように散らばっていたそうだ。
考古学者の卵の少年と、古の民の末裔の少女はその遺跡の中で出会った。
果たして彼らはどんな物語を紡ぐのか。
さあ、始めようか。
□表紙を開く
□解説を読む
□作者に感想を送る