ECHO ―Part ROBIN―


こんばんは。そして、はじめまして。

こんな廃墟にお客様なんて珍しいな。

僕? 僕はしがない吟遊詩人さ。
詩を歌って旅をしている。
ただ少し疲れてしまったからね。こんななにもない処でひとやすみしているわけさ。
しばらくは此処にいるつもり。



ああ、そうだ。
君にも詩を贈ろう。



そうだな……。今宵は不思議な古代文明のおはなしをしよう。

白い砂漠が果てしなく続く世界のはなし。
そこでは幾千年もの昔、歌を歌いはえた古の文明の名残である遺跡が、星のように散らばっていたそうだ。
考古学者の卵の少年と、古の民の末裔の少女はその遺跡の中で出会った。


果たして彼らはどんな物語を紡ぐのか。

さあ、始めようか。

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