rose knight―(冬月シリーズ)
□炎の狂舞と松の華舞
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夜空に彩りを与えるのは、白桜の花弁。ヒラヒラと空へ散っていく。
誰かの代わりに啼いてるようで…
これから起きる悲しい真実を訴えているようで。
琥珀色の満月が…
白桜を映えさていく。
『こんな結末は…望んでいなかったぞよ』
『あの子に罪はありません。罪があるとしたら…妾じゃ』
『朱音…私とソナタは腹違い。なら、同じ腹で育てた朱巍を守られねばのぅ。如何にして我が子を守ってくれようぞ…』
『姉上』
一人の女性が涙を流す。
『朱巍を守ってやられねば…』
『…』
『しかして、朱巍を神子として君臨させるのは望んでない。あの子は…姫咲に似ているからのぅ』
ヒラヒラと桜の花弁が散る…