rose knight―(冬月シリーズ)

□災難な雪月
1ページ/6ページ

――鬼華國・弑名雅媽家・リビング


ぎゃぁぁぁ――――――――――――――――――――――ぁぁ…っ


朝から盛大な大声が家に響く。


「うっせぇんだよっ!」


あまりの五月蝿さに、眉間皺を寄せた冬月が目を覚ました。横には黒い笑みを浮かべた雪が大声の元凶を見る。


「朝から大声だしってんじゃねぇ…雪月」


「だって、だって…」


「冬月、今のは柳が悪いから仕方ない」


「あ、崋焔!来てたんだ」


「柳に夜中から呼び出されたんだ」


雪月の襟首を掴みながら、話かけてきた男性に視線を向けた。
彼は柳の再従兄弟にあたる。


「…柳、何したんだ?」


「この前の鬱憤を晴らしていたんだ。ストレス発散するには、雪月を虐めるのが一番なんだ!」


呆れ顔をする雪が椅子に座っている柳を見る。木の枝に変な生物がついている。


「だからって…その気色悪い生物外はないぞ。それ鬼華國に外種してるのか?」
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ