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□とまどい。
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最近やたらとオレにひっついてくる優しい笑顔のアイツ。


いつの間にかその存在に酷く安らぎを感じている。


こんな気持ちになったことは今まで一度もなかった。


オレ…どうしちまったんだろうか…。


考えれば考えるほど分からなくなる。


あー…頭痛ぇ。







『宍戸さん』







アイツがオレを呼ぶたびに満たされる何か――…。


ダブルスパートナーとはいえ、オレ達は単なる先輩後輩で…。
アイツが優しいのも、オレの我が儘を聞いてくれるのも、きっと先輩の特権てやつで別に深い意味なんてないだろう。


そんな事を考えていると、不意に寂しさを感じた。


それと同時にアイツに対する独占欲が芽生えてくる。


誰にでも優しい笑顔を向けているアイツを見ていると苛立ちを覚えた。


その笑顔がオレだけのものになったら――。


今まで気づかなかった自分の醜い感情に嫌気がさす。


このモヤモヤした気分はいつまで続くのか。


何の答えも出ないまま、ただ時間だけが過ぎていく。


はぁ…。


オレは溜め息をついて瞼を閉じた。


脳裏には人なつっこいアイツ――長太郎の眩しい笑顔が浮かんでいた…。




end.

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