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□2.テストの解答、答えは1つ
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今日は、ClassAの先生がお休みだから代わりに試験の先生は私が勤めることになった。



「みんな頑張って、残り時間まであと少し」



カリカリカリ………



答案用紙に答えを書き睨めっこしている生徒の姿に感心する真奈美。

こんな光景はClassZでは見られないからだ。



ClassZとは違い…ClassAは大体の生徒は書き終わって見直しをしている。




そう、ある人物を除いて……。













キーンコーンカーンコン・キーンコーンカーンコン





テストを終わりを告げるチャイムの鐘。









「テスト終了です。では、後ろの席の人がテストを集めて先生の所まで持ってきて下さい。」


「「はーい」」


真奈美の声でClassAの緊張の糸が取れたらしく



「ねーねー、さっきの問3の問題解けた?」


「今回、凄く難しかったよね〜?」


と、生徒のおしゃべりが聞こえる。



「はい、先生。テスト」

「ありがとう、えっと…これで全部かな?」

「多分、全部だと思います。」


「そう、じゃ〜私は一旦職員室に戻るわね。次は、斑目先生のテストよね、頑張ってね?」


ClassAの生徒にエールを送りつつ


ClassAを後にして職員室に戻る。












そして、放課後。




「やっぱりここにいたー。」



私はある人物を探して屋上に来ていた。お説教をしょうと思って…



「那智くん!」

「あれぇ〜真奈美せんせいじゃん!今日は早いね〜」

「あのテストはなんなの!?」

「あのテストって〜なんのこと?」


「これよ!」

と、真奈美は那智の答案を見せてご立腹の様子。


「あ、それは〜つまんない問題ばっかだったからモールス信号で答えを書いたんだ!あはは〜」


反省の色がないように笑ってごまかす那智。

「那智くん、せめて私にも読めるように書いてよ!毎回、調べてまるつけるの苦労してるんだから…」



と、文句を言う真奈美に…


「えー仕方ないな〜特別に真奈美せんせいの為に教えてあげるからこっちきなよ〜!」


「え、でも。」

「そう…オレはそろそろ生徒会に行こうかな〜!じゃ、解読頑張ってね〜!せんせ…」


「ま、待って…那智くん。お…………さぃ。」


「え〜、なに〜?聞こえない。」

「−−−−−−−−お、お教えて下さい。」


「おれ、素直なコは好きだよ〜?仕方ないから〜真奈美せんせいの為に教えてあげるよー」



「…あ、ありがとう。」



と、言って那智はテストの裏にモールス信号のアルファベットを書き始めた。




A ・- N -・
B -・・・ O ---
C -・-・ P ・--・
D -・・ Q --・-
E ・ R ・-・
F ・・-・ S ・・・
G --・ T -
H ・・・・ U ・・-
I ・・ V ・・・-
J ・--- W ・--
K -・- X -・・-
L ・-・・ Y -・--
M -- Z --・・




「て、まぁ〜こうなる訳なんだけど…」

「へぇー物知りだね、那智くん。これがあれば大丈夫ね!」


「じゃ〜本当に真奈美せんせいがわかったかテストしょうか〜?」

「テ…テスト〜!?」

「その方が面白いだろ?えっと、何にしょうかな〜」

楽しそうに笑う那智に一瞬目が会いドキッとする真奈美。


「よし、き〜めた!」


カキカキカキ…


那智はテストの裏に問題をモールス信号で書く。



「よし、出来た!はい、じゃ〜これを訳してね?真奈美せんせい」

「え、…」

「じゃ、おれ…そろそろ生徒会に行ってきまーす!あーテスト帰ってくるのが楽しみ〜楽しみ〜」

「ち、ちょっと…まっ、待って…」



手をひらひらさせながら那智は、真奈美の答えを聞かずに屋上をさっていった。


その場所に、取り残された真奈美は…



「那智くんってば……!と、とりあえず那智君の問題とかないと…」


那智のモールス信号で書かれた問題に目をやる。

そして、アルファベット表記と照らし合わせて一文字ずつよんでみた。



「えっと、ま…なみ…………せんせ…い…は…お…れのこと…せ…いと…じゃ…なく…お…と…こ…とし…て…どう…おも…って…る…の……?」



−真奈美せんせいは、オレのコト生徒じゃなくて男としてどう思ってるの?−


これは、那智が真奈美に聞きたくても聞けなかったこと。



「那智くん…………。狡いよ。こんな聞き方。そんなの













I ・・L ・-・・O ---V ・・・-E ・














しか、答えるしかないじゃない。」




テストの解答(答えは1つ)
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