頂き物
□名前ははっきり詳しくと。
1ページ/6ページ
「だぁーかぁーらぁっ!!!!!!!」
銀時は迷惑という言葉を知らないのだろうか。
昼時で混んでいるファミレスでそう怒鳴った。
「俺ぁ、そんなの身に覚えがねーんだよ!!!」
ダンッとテーブルを叩くと置いてあった銀時の大好物・パフェが床に落ちた。
しかし銀時はそんなのお構い無し。
それほどキレているのだ。
だが沖田はそんな銀時にびくともせず銀時の目の前で茶をすする。
トン。テーブルに飲み干したグラスを置くと沖田は言った。
「身に覚えがねーなんて冗談が巧くなりやしたね旦那ァ」
ニヤリと笑いそう言うが目は笑っていない。
そんな沖田に微妙に恐怖を覚える銀時。
何故二人はこんな事をしているのだろう。
事の発端は約三時間前―――――
――――…
「なんだってィ!!?」
真選組屯所内に沖田の声が響き渡る。
「だから、旦那が土方さんの部屋に入っていったんですが…」
山崎はそう言う。
「そんなバカな…」
沖田は顔を濁らせる。
山崎が旦那、と言うのは銀時の事だろう。
しかし銀時は沖田の恋人である。
なのに何故土方の部屋に入っていったのだろうか。
「嘘だろィ…」
冷や汗を垂らしながら山崎に問う。
「ほっ本当ですってば!!」山崎は言う。
確かにあの真選組の監察が言うんだ。
違いないだろう。