創作
□君さえいれば
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「手、あったかい??」
「・・・え?」
「けいちゃんの手。あったかい??」
冬。この時期は本当嫌い。
冬は瑠嘉の誕生日があるからあまり嫌いだとか
そういうのは言いたくないけど、
でも、どうしてもこの寒さのある
冬だけは好きになれなかった。
「ん、わっかんねぇ」
あまりの寒さに手がかじかんで、感覚がなくなる。
「俺ね、冬好きなの」
寒いのは嫌いだけど!!、そう言って、瑠嘉は笑う。
「誕生日があるから??」
「ううん」
「雪遊びか??」
「子供じゃないんだから」
「他に理由なんてあるか?」
「あるよ」
寒いのが嫌いで、誕生日が理由でないとなると・・・。