創作
□想いが伝わるその時まで
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「あれー、けいちゃん。何飲んでるのー??うまそー!!」
同室の神石瑠嘉が、突然大声を上げ、俺に寄ってきた。
「何って、普通のコーヒーミr」
俺が言い終わる前に、瑠嘉は俺の手からパックを取り上げた。
「いっただきー」
そして、何の躊躇いも見せず、ごくごくと飲み干す。
間接キスだとか、そんな事を考えていたのは俺だけだったみたいだ。
「…ふぅー、ごちそさま!!!」
瑠嘉は満足そうな笑顔で俺の方を見る。
そんな可愛い笑顔見せられたら、怒るに怒れないだろ…。
「全く…鈍感過ぎるというか…」
俺は瑠嘉に聞こえないような小さな声でそう呟いた。
「…けいちゃん」
今まで黙っていた瑠嘉が深刻そうな顔つきで俺を呼んだ。
「俺、…好きかもしんない」
「…はあ?!」