学アリNovel
□幸せということ
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「…蜜柑」
そう静かに呼ぶのは、親友の蛍。
「ちょっといいかしら」
蛍は蜜柑を人気のないところへ連れて行く。
「どしたん蛍??」
「…あんた、強がんなくていいのよ」
「…え??」
静かな、でも、心のこもった優しい言葉が
蜜柑の心を揺らす。
「な、なんとことや??」
「とぼけても、無駄よ。
みんな気付いてるんだから」
蛍はじっと蜜柑を見つめる。その視線に
耐え切れなくなって、蜜柑は蛍から
視線を少しずらした。
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