学アリNovel

□幸せということ
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「おはよう、棗くん!!」

そう言って、最近転校してきたばかりの
楠井乃々嘉(クスイ ノノカ)は、彼女の蜜柑が
いることを知りながら毎朝棗にべったり。
勿論、棗は嫌がっているのだが、何せ
見た目によらず力が強いのだ。
離そうとしてもなかなか離れないのが現状。
蜜柑はそのことを知らないので、まわりから
見ると、棗は嫌がっていない様に見える。

「蜜柑ちゃん…大丈夫??」

周りの女の子達は蜜柑の心配をしてくれる。
ただ、蜜柑はいつも偽りの笑顔を作って

「大丈夫やっ!!心配せんといて。きっと
あの子もすぐに飽きるやろうしな!!」

周りのみんなに心配かけさせないようにしている。
当然、その笑顔は偽りであり、本当の笑顔
を知っているみんなにはばれている。
蜜柑が強がっているのを知っているのである。
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