学アリNovel

□記念日
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「ウチ、何で棗が怒ってるのか分からん。
でもきっとウチが悪い。それだけは分かってんねん。
だから・・・、理由を教えてくれへん??」

教えない。そう思ってたのに。
やっぱり俺はこいつだけには弱いんだ。

「・・・しょうがねぇなぁ」

俺は、蜜柑の手を引っ張って、誰も来ない場所まで連れ出す。
蜜柑はその間、何も言わずついてきた。
そして、適当なところで立ち止まり、蜜柑と
向かい合わせに立つ。

「・・・本当に分かんねぇのか??」

「・・・・・・うん」

再確認したところで俺は、近くにあった壁に
蜜柑を無理やり寄りかからせ、その前に俺が立った。
そして蜜柑の顔の横に片腕を置く。
 

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