学アリNovel

□キミが狂おしい
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あいつがいなくなってから一週間。
いなくなった、というのは
もちろん学園の外には出られないのだから
学園の中にはいるはず。

何度も何度も探した。
だけど見つからなかった。
他の奴は見たよ、とか言ってる。
なぜかあいつは俺の前にだけは
姿を現そうとはしなかった。

「まだ・・・」

まだ根にもってるのかな、あいつ。
俺は静かに右手を見る。
ぐるぐるに巻かれた包帯。
この傷は、あいつを守ろうとして出来た傷。
あいつは多分、これを気にしているんだと思う。

好きな女守るときは、いつだって死ぬ覚悟なんだよ。
こんな傷、傷なんて言わねぇよ。
痛くもなんともねぇよ。

頼むから俺の前に姿を現してくれよ。
俺、お前がいないと何も出来ないみたいなんだ。


キミが・・・こんなにも狂おしい

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