side story
□四家の生き神子が揃うと…
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――千零國・椿城・薔薇の庭園
煌びやかな薔薇の花が舞う庭園で、三人の人物が紅茶を飲んでいる。
今日は、指折りで数えられる日の中でも数回行われている各一族の神子が逢う特別な茶会の日。
「こうして、茶を飲むのも楽しいものですね。篤霧様…」
「そうですね。阿驪美夜…」
和やかな会話をしているのは、東の神子『煌野帝 阿驪美夜』と南の神子『燈炎帝 篤霧』。
「ところで、お家問題は片付いたのですか?」
「えぇ。羅淡王も知っての通り、私達…煌野帝の問題も含め皇華帝の問題も無事片付きました…」
「…それは良かった」
「で、皇華帝の神子の座は誰が?」
ティーカップをテーブルに置く羅淡は真面目な表情で阿驪美夜に聞いた。