†右京×綱紀†

□本気と書いてマジと読む
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右京さんは言った


「本気だょ


って……


俺は聞き返した


「マジ?」


って……






俺は少しだけ

期待と

あの世を見た






『本気と書いてマジと読む』









それは
たわいもない出来事から起こった

珍しく右京さんと夜更かしして
そのまま部屋で
寝てしまった夜中のこと

右京さんと寝るのは
もちろん!
初めてで……
なんとなく寝ずらい夜を過ごしていた

なんていうか
違和感のある感じの


最初はただ
自分の部屋じゃないからだと思っていた
…でも
それにしてはおかしい気持ちだ


耳で聞こえたのは
布の音
脳はちゃんと覚醒してないけど
しっかり聞こえた



「ん……ぅ」


無意識に
そんな声を出してた
…なんていうか
甘い……声?
………………俺が?


「綱紀くん…可愛い
「ぇ……?」


ふと聞こえる声
聞き覚えが…ていうか
毎日聞く声だ

変に甘ったるくて
でも綺麗な声で



この声は



「右京さん…?」
「ん…起きちゃった?」

呼ぶとすぐに返事が返ってきた
やっぱり右京さんだ

俺はすぐに
目を開けようと
瞼を開く

ちょっとかすれて
擦ってみれば
目の前にくっきりと浮かんでくる顔

紛れもない
右京さんだった



「うわっ」
「おはょ〜…ぁ、まだ夜中だけどね」
「…夜中、てか…ぇ?」
 

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