Story
□僕は君のすぐ傍に
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季節は冬。
今日はいつにも増して寒い。
俺がスクールに来て半年がたった。
でも俺に友達なんていなくて。
学校でも最初はそうだった。
少したって、やっと出来た友達にこう言われた。
「見た目が冷たくて、近づきにくかった」
俺はそんなんじゃないのに。
そう考え始めた日から、人に対する接し方が変わった。
人との間に壁を作るようになった。
結局、外も中も冷たい人間になってしまった。
そしたら、やっぱり人は寄ってこなくて。
そんな中。
ある一人の少年が気になっていた。
年は同い年ぐらいだろうか。
スクールの皆と仲がよくて、誰よりもダンスが上手かった。
それは先生も認めるほどで、よく皆の前で踊らさせられていた。
気付いたら俺はその少年を憧れ始めていた。
いつか俺もあの少年のように完璧な人になりたい、と…。