Story

□僕は君のすぐ傍に
3ページ/22ページ

季節は冬。

今日はいつにも増して寒い。


俺がスクールに来て半年がたった。

でも俺に友達なんていなくて。


学校でも最初はそうだった。

少したって、やっと出来た友達にこう言われた。


「見た目が冷たくて、近づきにくかった」


俺はそんなんじゃないのに。

そう考え始めた日から、人に対する接し方が変わった。

人との間に壁を作るようになった。

結局、外も中も冷たい人間になってしまった。


そしたら、やっぱり人は寄ってこなくて。


そんな中。

ある一人の少年が気になっていた。

年は同い年ぐらいだろうか。

スクールの皆と仲がよくて、誰よりもダンスが上手かった。

それは先生も認めるほどで、よく皆の前で踊らさせられていた。


気付いたら俺はその少年を憧れ始めていた。

いつか俺もあの少年のように完璧な人になりたい、と…。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ