新甲陽軍鑑
□二章 信濃侵攻
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晴信は国内の安定に努めた。堤防工事はまだまだ成果を挙げるには至ってはいないが、民は一時でも戦から解放され、喜びを見せていた。
しかし晴信はまだ甲斐は安泰であるとは考えられない。
「山国の甲斐に閉じこもっていてはダメだ」
晴信は他国への侵攻を考え始めていた。
狙うのは信濃。
信濃には国人が活拠しており、国主と呼べるような大勢力は存在していない。
晴信は大きな夢を抱き始めていた。
上洛という夢を。
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