気まぐれ

□ヘビ
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楓と学校の屋上で2人きり。

こんなぽかぽか陽気なのに授業受けるなんて無理だもんね。


読書をしているあたしの隣で、楓はすやすや眠っている。



びくっ
「……。」
「あ、楓起きたー?」


突然体をびくっと揺らして楓は起床。


「……。」
「変な夢でも見たの?」


眠くてボーッとしてるというより、放心状態に近い楓。


「ヘビを食う夢見た…。」
「うわぁ……。」


ヘビって食べる物じゃないよっ。無理無理。

想像してしまいそうになったその光景を、あたしは頭を振って追い出した。


「目覚めも最悪だね。」
「…はぁ。」


うん。溜息吐きたくなる気持ちわかる。ショッキングだよね。


「あ!でもね楓、ヘビが出てくる夢は金運の夢なんだって。」
「きんうん…。」
「だいぶ前に友達から聞いたの。」


そのときは夢にヘビが出てくるわけないでしょって笑ったけど、本当にあるんだね。


「ヘビに追いかけられると更にいいんだって。」
「…追いかけられた。」
「え、うそ、すごい!楓、金運アップだね。」
「ふーん。」
「……。(興味なさそう。)」


ヘビが出た!
「楓、今度なんかおごって☆」「……すー。」「もう寝てるしっ。」



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100218*葉月


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