気まぐれ

□エブリディ
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洋平は私を喜ばせるのが上手である。



さりげない言葉や行動ひとつでも素敵だし、私の好きな物やお店も熟知している。




「洋平は天才だね、私を喜ばせる。」
「そうか?」
「そーだよっ!」


今デートしているこのお洒落なカフェも洋平に連れてきてもらった。


飾ってあるお花、カーテンの柄、照明、テーブルなどの配置、インテリア、流れている洋楽、どれもすごく気に入った。


洋平が頼んだコーヒーのカップも、私が頼んだケーキのお皿もすごく可愛い。


職人さんが作ったような、繊細で芸術品のように美しいケーキ。

もちろん味も文句なしの美味しさだ。



「この店そんなに気に入ったか?」
「うんすっごく!」
「そりゃよかった。」


笑ってカップに口をつける洋平。


その何気ない伏し目が魅力的。



それだけでドキドキしてしまう。やばい。かっこいい。



かっこよすぎて直視できないよ。




「……。」
「そんなに美味いか?」
「…ぅ?」
「すげぇ黙々と食ってるから。」


どうやら私はケーキだけを一心に見つめて食べ続けていたらしい…。


ただ正面に座る洋平の顔を見れなかっただけなんだけどね。




「あ、」
「え?」
「ついてる、」


洋平は私のほうに手を伸ばす。


私の唇の端を親指で拭って、その親指をなめ…っ、舐め……っっ、



「……………っっ!!」



言葉が出ません。



洋平の行動にびっくりしたのと、ペロって舐めたときにちらっと覗かせた舌が色っぽくて官能的で妖艶で…。




「ははっ。顔真っ赤。」
「まっっっ、か、にもなる・よ。」



洋平は絶対自分の魅力に気付いていない。


長く一緒にいるけどね、いまだに会うたび洋平のいいところとかカッコイイところとかを見つける。



毎日毎日 好きな気持ちが大きくなってる。


エブリディ

「わああ…。もう、洋平が大好きだ私。」「…は?」
(…あ、洋平ちょっと赤くなった。かーわい。)



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100615*葉月


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