雑記
□それは魔法の様な、
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沢山のこと、知りたいんだ。
自分が自分らしくあれるように。
沢山デュエルして、
沢山仲間を作って、
沢山、かけがえのないもの
見付けたいんだ!
だから、私行くよ。
デュエルアカデミアに!
「ペガサスおじ様!」
「Oh!ユリア、一体どうしたのデース!その髪は!?」
「私決めたんです!」
「What…?」
「デュエルアカデミアに、入学して…デュエルの勉強してきます!父様と母様は言っても理解してくれなかったので、強行手段でおじ様の所に来ました。」
ペガサスの屋敷のエントランスに現れた一人の少女。
手には大荷物。かつて長かった黒髪は男の様に短髪になっていた。そして晴れ渡った空の様な瞳を輝かせ、言った。
「お願いします、ペガサスおじ様!私をデュエルアカデミアに行かせて下さい!」
深く丁寧にお辞儀する。
ペガサスは困ったように笑って、とりあえず彼女を部屋に通すことにした。
「それで、貴女は海馬ボーイに誘われてデュエルアカデミアに行きたいと思ったのですね…」
「はい、パーティーで声をかけられて。私はデュエルモンスターズにまつわる謎を解明したくって、今まで沢山勉強してきました…もちろんデュエルは大好きですし、おじ様から貰ったこのデッキを大事に思ってます。だから、」
「本格的にデュエルの勉強をするためにDAに行きたいのですか、ユリア。」
コクリ、と彼女は静かに頷いた。
「…海馬ボーイに見初められたなら、貴女は行くべきデース。貴女には才能がありマース、だからこそ私は貴女にそのデッキを贈った……その瞳の奥に輝く可能性の光を見つけたのデース。」
「おじ様…」
「わかりました、貴女がDAに行って学ぶなら私は全面サポートしマース!…可愛い娘の為デース。」
「ペガサスおじ様は…私のもう一人の父様だと、思ってます。おじ様がいてくれなかったら私は大切なものを自ら無くす筈でした…」
「いいのデース、ユリア、貴女は優しく賢明なガール…そして精霊が見える素晴らしいデュエリストデース。頑張って一流のデュエリストになりなさい…」
「…はい!デュエリストとして自信を持てるようになったら、夢を叶えたいと思ってるんですよ、おじ様。」
にこり、と穏やかに微笑んで
「おじ様のインダストリアルイリュージョン社に精霊やそれらの謎について研究する機関を作って、そこの研究員になりたいんです。素敵でしょう?」
ユリアはそう、ペガサスに告げたのだった。
始まりは家出