短編小説

□穏やかな朝
1ページ/2ページ


微睡む意識の中。

光が顔に当たるのを感じて、レイヴンはうっすらと目を覚ました。

ふっと横を見れば、ユーリがまだ寝ている。

自分を抱きしめている、暖かな腕に少し顔を緩ませる。

昨日の夜は寒くて、なかなか寝付けなかった。

寝こじっていた所をユーリに見つかり、理由を聞かれた。

寒くて寝れないと正直に言い、軽くふざけながら、“添い寝して〜”なんて言った。

それに対してユーリは苦笑し、“あっためてやるよ”なんて言いながら、レイヴンのベットに入ってきた。

レイヴンとしては冗談だったのだが、ユーリはふわりと笑いながらレイヴンを抱き寄せて。

おやすみと言いながら、添い寝してくれたのだ。

言葉通りの暖かさと、寄せた胸から聞こえる心地いい心音。
ユーリから与えられた温もりのおかげで、ゆっくりと眠る事ができた。




次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ