短篇
□温もりを残す脣
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新八は一通りの家事を終え、ソファでぼんやりしていた。
その瞳は、今にも閉じてしまいそうなほどだ。
最近、色々立て続けの出来事に気持ち以上に体の方が不調を訴えているのだろう。
新八は、己が躰の欲するままに眠りに落ちていった。
しばらくして、銀時が万事屋に戻ってみると、そこには、無防備な顔をした新八の寝顔。
ゆるゆると上下する胸。
細かな吐息が脣の隙間から零れてくる。
その脣に誘われ、銀時はひとつキスを落とす。
また、ひとつ。
新八の脣に己が体温を残す。
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