Short Novel

□天使の囁き悪魔の微笑
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慈「丸井くーんッ!!!!」


ブ「慈郎ッ!!!」


ギュッと、丸井君に抱き付く。
久しぶりに逢えた丸井君の匂いを目一杯吸い込んで、目を見てニッコリ笑う。


ブ「久しぶりだな、慈郎。」


慈「うん!!逢いたかったC〜!!」


エヘヘとはにかむ様に笑い掛ける。
丸井君はワシャワシャと俺の頭を撫でてくれた。


ブ「本当お前可愛いな。」


丸井君は、チュッとおでこに唇を落としてもう一度俺を抱き寄せる。
俺もギュッと抱き締め返した。


仁「おうおう...随分熱々じゃのぉ...。」


パッと振り向くと、銀髪のペテン師が木に寄りかかって俺達をニヤニヤと見詰めていた。


ブ「何だよ、仁王。」


丸井君が若干ムッとしながら問う。


仁「さっき、真田がお前さんを探しとったぜよ?なにやら、随分ご立腹の様じゃったが...。」


ブ「まじかよ!?」


丸井君の血の気がサーッと引いていく。
どうやら思い当たる節があるらしい。
丸井君は俺から慌てて離れると、"わりいっ!!"と手を合わせて行ってしまった。


慈「...仁王君..。」


俺をジッと見詰めていた仁王君を、出来るだけ甘めの声で呼ぶ。
コテンと首を傾げながら。


仁「ん?」


仁王君はふわりと笑い掛けてくれた。


慈「ッ...えっ、と...。」


少しだけ頬を赤らめて、チョコチョコと仁王君に近付く。


慈「俺...その、本当は...仁王君と仲良くなりたかったんだ。」


恥ずかしげに目を伏せながら、チラチラと仁王君を見上げた。
うん、我ながら可愛い。



 
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