Short Novel

□最後まで
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キーンコーンカーンコーン....


やっと4限終了のチャイムがなった。
授業を終えた教師が教室を出て行くと、生徒達は各々自分の弁当を開いて食べ始める。
俺もやっとノートを書き終えると、自分の弁当を取り出して屋上へ向かった。


ガチャッ。


屋上の扉を開けると、テニス部のレギュラーがもうお弁当を食べ始めている。
向日先輩は卵焼きをつつきながら口を開いた。


岳「おっせーよ、長太郎!!みんな、食い始めてるぞ!!」


長「すみません、ノート取るのに手こずっちゃって...。」


慌てて空いている日吉と向日先輩の隣に座った。
そして俺は、ゆっくりとお弁当箱を開けた。


岳「すっげー!!!超うまそう!!!」


向日先輩がキラキラと目を輝かせながら、俺の弁当を覗き込んできた。


長「この弁当、俺が作ったんですよ。」


そう言われて、俺は少々自慢げに言った。
当たり前だが、自分が作った物を褒められると凄く嬉しい。
向日先輩の反応を見て、忍足先輩も俺の弁当を覗き込んできた。


忍「ほんまや。めっちゃうまそうやな。」

 
忍足先輩は関心したように笑っている。


忍「せや、このミートボールと俺のコロッケ交換せえへん?」


忍足先輩は、自分の弁当のコロッケを突っつきながら言ってきた。
目は完全に俺のミートボールを捕らえているけど...。


長「....すみません。それはちょっと。」


俺がすまなそうにそう言うと、"ケチやなぁ"などとブツブツ言いながら、しょうがなくコロッケを口にし始めた。
向日先輩もおこぼれを貰おうと企んでいたらしく、ブスッとしながら食べかけの卵焼きを一気に頬張っている。


 
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