Short Novel
□愛スル人ト生首人形
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暗い...
くらい...
クライ...
ここは何処だ?
ジャラッ...。
手足を動かそうとすれば、煩わしく付きまとう鎖。
どうしてこんな所にいる?
見渡そうとすればそれを遮る、薄暗い空間。
鼻につく埃っぽくてカビ臭い匂い。
光を遮断された世界。
自由の利かない手足。
それらの全てが...俺をリアルから隔離したんだ。
岳「(頭が痛い...。)」
ズキンッ...ズキンッ...と脈を打つように後頭部が痛んでしょうがない。
岳「(ここに閉じ込められて何日目だ...?)」
確か、アイツにここに連れて来られたのは金曜日の部活後だった気がする。
岳「(そうだ...。俺らは別れ道で手を降って別れたんだ。それから少し歩いた所でいきなり変な匂いがするハンカチで口と鼻を押さえ付けられて...。)」
気付いたらここにいた。
それからは地獄以外の何物でもなかった。
アイツは俺を無理やり犯し、いたぶり、弄んだ。
痛くって、苦しくって、泣き叫んで許しを乞うてもアイツは止めてはくれなかった。
カツン
カツン
カツン
岳「ッ!!!!」
アイツが来る..ッ...。
アイツが来るッ!!!!
「いい子にしとったか?岳人...。」