詩集-みんなのうた-七月号(下巻)

□浅村春気さん
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「さようなら」


私は思い出を捨てた

あんなにキラキラした宝石みたいと
言っていたけれど

あの眩しさが今では重荷だから

誰も知らない所に置いて行くよ

そしてキレイに消えてしまえばと
忘れてしまえばきっと大丈夫だと
心に言い聞かせるんだ
大粒の涙も一緒に流してキレイに消して

私は思い出を捨てた

宝石みたいなキラキラは
淡い泡のように消えて行ったよ

ありがとう さようなら

あの日々よ

ありがとう さようなら

思い出よ
 

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