詩集-みんなのうた-七月号(下巻)

□揚羽蝶さん
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「波と君とそして僕」


寄せては返す
いつもの日々

人生は波のよう、と君は呟いて僕に水泡のようなキスを送る

僕の人生が波なのなら
僕にとっての海は君だ

さあ
その人魚姫のような美麗な聲を聞かせてよ
それとも超音波のような僕には聞こえやしない音が漂っているの?

ああ、君はクリオネ?
氷上の天使なんて甘ったるい言葉は僕には言えやしないけどきっと君のことだから甘さが足りないとでも言うのだろうね


真っ白な貝殻に耳を宛てて聞こえるのは

波の音かはたまた、



君の声か



(これほどまでに僕を濡らす君の)

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